膝蓋腱反射

膝が反射で書き殴るところ

2023-24シーズン 個人的ベストプログラム

今期はロシアとカップル競技あんまり追えてないです・・・。ごめんなさい。

薄々気づいてはいたけど好きな演技発表会になりつつある。

 

・シニア部門

 

Kévin Aymoz FS "Bolero"

ベスト演技:Skate America

ちょっとマジで複雑な気持ちだから保留させてくれというかんじ。

優れた音楽解釈と身体能力とユニークで目を引く動きとパッションが融合したパフォーマンス。特にスタート~4T~直後の繋ぎまでの流れが圧巻すぎの気持ち良すぎでした。去年の課題だった後半密度低い問題も解決しようと試みていたのを感じました。ラストのコレオも説明不要なんですけど、個人的には両足ジャンプの着氷でしっかり姿勢が整っている(両手腰に当ててるあれ)のがすっげえなと思っていました。スケアメは興奮しすぎてちょっと崩れたけど。

StSqの振り付けがちょいちょい変わってるんですけど、どれも良いよネの気持ち。基本詰め込んでほしいんだけどストップ入りもかっこいいんだよな。

繋ぎだけを見るならUSICが多分ベストです(二年連続)

 

 

・Ilia Malinin FS "Succession (soundtrack)"

ベスト演技:GPF、WC

ワールドでSPのマラゲーニャが素晴らしすぎてすっっっごい迷いました・・・。いつかまた見たいです。StSqでハァッ!!て叫ぶの持ちネタにしてショーでやるたびに大喝采みたいな妄想してるんですけどいいよね。でもまあプログラムとして感心したのはフリーかなあと思ったのでこちらを選びました。

「継承」の名の通り、新チャンピオンの座を彼に齎したプログラム。序盤の重厚なメロディーからピアノの旋律、そしてアーメンコーラスへと移り変わる音楽、本人の容姿や雰囲気、超難度(のはずの)構成を圧倒的なエフォートレスさで決めていく様子が相まって、硬質でどこか非現実的な世界観が醸し出されます。冬の暗い空の下佇む古い邸宅みたいなイメージ。寒色も似合うね君。GPFとワールドのスーツも似合いすぎで良かったけど。

最後アップテンポになるのはお約束なんですけど、ラスト盛り上がってプログラムとしてのまとまりついてるからこれはこれで良いです。フィニッシュポーズもなんかこうタメが無いっていうか、フルスピードの動きの途中でいきなりビシッと止まる感じなのすごいいいよね。表現に対する強い意識を感じたしスケーティングめちゃめちゃうまくなってた。鍵山宇野みたいな濃厚スケーティングではないと思うけどクロスマジで少ないんですよ、ターンをいくつ繋げても全然スピード落ちない羽生結弦的な上手さを感じる。

似た動きの入ったプログラムをやってるダンスマスターたちと比べると動きの洗練度合いはまだ伸びしろがあると思いますし、特にStSqのスケーティングはもっと磨いていけるかな~とも思いますが、長い手足とアクロバティックな動きの迫力を活かす振り付けになっており、そもそもの繋ぎの量もちょっとびっくりするくらい頑張っていて良き良きでした。彼の努力とシェイリーンのプロデュース力の賜物だと思います(音楽持ってきたのもシェイリーンらしいです)。シェイリーン、これマジで4クワド上限想定で作ったんじゃないの????鬼密度がすぎるだろ。正直この1シーズンでスケーターとしての彼の魅力がストップ高でした。ワールドは後半興奮からかちょっとビシバシ感が足りなかったのでファイナルもベスト演技に入れました。

 

でもこれ原作は風刺コメディーらしいです。このOSTでコメディーは無理があるだろ・・・

 

宇野昌磨 FS「Timelapse, Spiegel im Spiegel」

ベスト演技:GPF

この世のものではない(誉め言葉)SPとマジで迷った。冒頭から引き込まれる振り付けに、いつ何をしようが揺るがないスケーティングの質感と姿勢の美しさ。まさにcaptivatingなプログラムで、この音楽を見事にものにしたと思います。

クワドが前期より少しギリギリになることがあり、そうなると世界観も少し阻害されるのがもったいなかったとは思います。難しいね・・・。そうはいってもイカれたスケーティングスキルと強膝ですぐさま流れを取り戻してくるため、影響が最小限で済んでいたとも思います。

 

・Alexander Selevko SP "Pharaoh Ramses II, The Mummy's Curse"

ベスト演技:WC

何やねんこれ()

ユーロですな~~という感じのエジプシャンなプログラムです。エネルギッシュでダイナミックではあるもののただ暴れまわるだけでなく、全部音にしっかり合ってるし体の使い方がいちいちうめえ~~という感じ。個人的にはStSq入るところのランジ~手・肩をうねうねさせながら前に繰り出してくるところが好き。伝わらなかったら動画を観てください、分かるので。やっぱこういうプロが上位勢にあると嬉しいよね。ジャンプの質も決まったものは素晴らしかったです。

 

・Adam Siao Him Fa FS "Departure (Home), The Quality of Mercy, Mercy (Voiceless Mix),Refuge"

ベスト演技:WC

音楽はThe Leftoversから。4クワドでそこそこ助走に時間取られてるはずなんですけど(そこそこで済んでるのすげえな)、要所要所でマイムをまとめて出してくることで引き付けられるっていうリショーのアレ。シンプルに助走の間にもターンや片足滑走をちょこちょこ挟んでいたり手の動きを多く入れていたりしている点、スケーティングそのものがすごくしっかりしている点も良くてとても見させるプログラムになっていました。StSq~サイレンとともに3Lz1Eu3S~FCCoSp~ChSq最初のスライドムーブに入るとこの流れと緩急マジ好き。ゆまちFSもそうだけどラストスピン2つで爆発感を減衰させないのも良い。もう感心するしかないつくりのプロ。

 

・Luc Economides FS "Smile (Charlie Chaplin), Nonsense Song (Charlie Chaplin: Modern Times)"

ベスト演技:Internationaux de France

まさかのフランスシニア勢コンプ。なんて上手いのでしょう(感嘆文)。これできたらもうチャップリン免許皆伝でいいよ。これのChSqに+1付けたやつをステッキでぶちのめす仕事に就きたいです。本人も上手いけど、編曲含めたプロの構成や流れも良いな~と思いました。まあ王道寄りではあると思うが。

ドデカジャンプも見ててヒヤヒヤするけど好き。しかも3A1本後半で全コンボだから余計にヒヤヒヤする。好き。

 

・Mikhail Shaidorov FS "Carmina Burana"

ベスト演技:CoC

厨二病歓喜。振り付けに雰囲気があってすごく良いですし、ジャンプのエフォートレスで余裕がある感じもとても合っていました。特にジャンプ前後の振り付けが凝っていて、マリニンもそうだけどやっぱジャンプ能力っていいプロ作るベースなんだなって感じました。間のパートでもクロスをするタイミングとかがさりげなく曲調に合わせられていたりして、オールラウンダーになりうる可能性を感じました。来季は4Lz 4F 4S 4Tx2で戦おうな。

 

・Yelim Kim SP "Ladies in Lavender"

ベスト演技:Finalndia Trophy

美しすぎ。衣装もいい。じっくり振り付けやエレメントを実行してくれていて、それが曲の強弱のリズムとマッチして美しかったです。緩急はつけつつも過剰にドラマチックに踊らない塩梅がステキ。中盤にカウンター2A~スピンに入るところ、StSq最後のほうのロッカーからインイーグルの氷をしっかり押しつつ素直に流れる感じとか、ラストスピンで上に上げた手とかが好き。

今シーズンはちょっとお別れしていた3Lz3Tが戻り始め、復調の兆しがうかがえて嬉しかったです。

 

・坂本花織 SP 「Baby, God Bless You」

ベスト演技:Skate America

シーズン後半でFSが結構捲ってきた。スケートって気持ちいいんだぜって感じさせてくれるスケーターとプログラム。優しい音色やメロディーを柔らかく滑らかなスケートで、ダイナミックな感動をディープエッジと爆速で味わうことができるプログラムだな~と思いました。

マジ完璧すぎて言うことねえや

 

・Isabeau Levito FS "The White Crow"

ベスト演技:Internationaux de France

イザボー・精密機械。雰囲気合いすぎフットワーク強すぎ。繊細すぎて不安になる感じが曲とぴったり。ターンの精度と密度もさることながら、3F後のニースラとかしれっと一瞬挟まれるイーグルとか、小技を細かくかつ滑らかに入れてくるのがヤバい。まさにtransitionという感じ。

でも演技終わったら死ぬほど元気にザ・アメリカンリアクションみたいな反応してくるのも良き。

 

 

・Niina Petrõkina FS "Dusty Road, Prelude (The Age of Heroes)"

ベスト演技:Skate America

かっこいい!あとやっぱりダンスが上手すぎですね。2022年のユーロで強烈な印象を残してくれたのですが、ここまでパワー系になって帰ってくるとは思いませんでした。難病と闘っていたことも初めて知り、尊敬の念を強くしました。ワールドには出場までこぎつけましたもののまだまだ骨折からの療養中かと思いますが、綺麗に直ってくれるといいな、と思います。

 

・Liliah Fear / Lewis Gibson FD "Gonna Fly Now (Theme from Rocky), Eye of the Tiger"

ベスト演技:NHK杯

おもろすぎて草枠。ふざけてるように見えてツイズルうまいしワンフットのエッジちゃんとバカ深いのおもろいなっていうことにN杯で気づきました。あとはスピード感とかリフトのエフォートレスさとかあるといい気がします。

 

・Piper Gilles / Paul Poirier FD "Wuthering Heights"

ベスト演技:WC

嵐が丘」。タイトルからムードあるよね。シネマティックな演出を貫いたという点では前年度のエビータを髣髴とさせるプログラムでした。音楽の不気味な感じやよく伸びる感じ(スケーティングかよ)を見事に捉えたプロだと思います。パイパーさんがジャッジにキャーってするとこあるんですけど、一瞬だけですぐ捕まえられちゃうのが執着され囚われの身であることを表している気がして良いです。

やっぱちゃんと見ないと浅い感想しか出ないですね。

 

・ジュニア部門

 

・櫛田育良 FS 「Preparation, Escape (from The Little Prince)」

ベスト演技:JGP Osaka??

全部いい。冒頭トゥンテュクテュントゥンテュクテュン...みたいなとこで目線振ってヘッってやってから急にニコッってするの天才すぎませんか?2A2本も難しいことやりすぎだろって感じだけどいいアクセント。結局2本目→ポージングの流れが決まったのって全ジュニ版しかないんですよね・・・。入り方もおかしいし時間に余裕なさ過ぎてヤバい。後半も空指さすとことか3Lz2T2Loのリズムとか3Loチェックとか軽やか3Fからスピード感あるのに嫋やかなChSqとかマジで全部すき。プレゼンテーションの鬼すぎる。

ベスト演技選べないんですけど、全体的にはJGP大阪、ジャンプは全ジュニ、スピード感と後半(特にChSq)はJGPアルメニアかなあ・・・。

 

Beck Strommer FS "Tree of Life"

ベスト演技:JGP Cup of Austria

セルフコレオでこれ!?!?!?ジャッジに目を据えながらまっすぐ後退していくニースライドが圧巻。素晴らしい才能。他にも冒頭の腕の動かし方やジャッジへの視線の送り方、スピンのニースラ出後にそのまま振り付けを入れてぎこちなさを感じなくさせる工夫など、細部に上手さを感じました。

 

・Francois Pitot FS "Cry Me a River"

ベスト演技:JGP Osaka

ジュニア・・・?スタイリッシュムーディー。こういう系の音楽への適正って生まれつきあるもんなのかなやっぱ。ドヤり適正みたいな。3Aとお友達になりフリップのエッジも矯正し、技術的に余裕ができたからか全体的な流れが良くなってさらにパフォーマンス能力を発揮できるようになってきた気がします。

でもキスクラのエムバペポーズかわいいね~^^^

 

 

 

・他好きプロ(脈絡なし)

鍵山優真 FS「Rain, in Your Black Eyes」, Adam Hagara SP "Another Love", Josefin Taljegard SP "Wicked Game", Lara Naki Gutmann SP "Kiss of Deathほか", 青木祐奈  SP 「Beautiful」, 吉田陽菜 SP「Koo Koo Fun」 & FS「Shakuhachi, La Terre Vue Du Ciel」, 上園恋奈SP「New Moon, F for You」&FS「Pray, Mechansims」、Amber Glenn FS "Exogenesis Symphony Part 3: Redemption", Minkyu Seo FS "Notre Dame de Paris", Deniss Vasiljevs FS "The Rightful King, He Lives in You (from "The Lion King")"

 

絞れね~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

今季おもろいプロ多すぎるし滑るスケーターのレベルもどんどん上がってるので本当に絞れないです。

 

来季も応援!